5月の鹿被害の反省とその後

5月下旬に、本年植えのメルローの一部が食害に遭いました。どうも動物たちには新芽付近がとても旨いらしく、ばくばくと食べてしまいます。

今年は、獣柵(じゅうさく。獣害柵ともいう)の部材準備はしていたのですが、先行して柵の支柱を建てる作業が難航し、網の設営が遅れていました。地中15㎝ほど地下を掘ると必ず存在する石が原因です。

石の分布は想定内でしたが、想像より石、一つ一つのサイズが大きかった。そこで、石を避け掘り進む作戦を中止し、石を排除して掘る策に変更しました。

それゆえ、80本建てる支柱打ち込みに丸4日もかかる事態に。けれど、支柱さえ建ててしまえば網の敷設がスピーディーに進みます。今回、短時間で50m×3区間を設営できました。

ところで食べた犯人は鹿です。フォトの左側に食べられた後、2週間後の部分を拡大しておきました。植物は早速失われた部位の再生を始め、食害の直前の部位から成長を始めています。植物はタフですね。

たった3日の間に…

撮影は6月12日ですが、この数日でシャルドネが一気に繁茂しております。本年植えたメルローの管理に注力していた関係で、気付くと長く伸びすぎた新梢が予定よりも20㎝ほど伸びてしまいました。

中部の誘引線の囲い線(新梢を閉じ込めるステン線)からはみ出して垂れ下がる新梢も出てきています。

すごーく急いで管理する必要があります。都合、三回目の管理(キャノピーマネジメントとも呼んでます)となります。昨年よりも他の品種が生長しているので手間が掛かります。恐らく10平日はかかるかな?

ところで、遠方に見える山は富士山です。私は都内方面で過ごす時間も長いので、富士山の西側から眺める姿が毎回とても新鮮です。

しかし、何度見ても勇壮な姿です。雲に囲まれた光景もまた魅力があります。

開花の様子の違い 

開花の状況が異なる姿を比較できるフォトを公開しておきます。

中央の茎(シルエットになっていますね)の左がほぼ開花している房。右側の房は一部しか開花していないとわかります。

この姿…私にはとても神秘的に見えます。房を触ると、重さなどほぼ感じません。指先程度の大きさ、綿菓子ほどの軽さです。ですが、こんなミクロな世界にも生命の営みがしっかりとあるのですね。すごいなあ。

シャルドネが開花しました

一斉に開花した模様です。シャルドネは1000株以上あるので壮観です。

ぶどうの花はとても地味です。なので、興味がない方だと開花しているのかわからないかもしれません。

さて、フォトを注視すると、すべての蕾が開花しているわけではないのがわかります。開花を始めたと表現するのが正確でしょうか。

ところで、隣の畑のカベルネ・ソービニョンはまだごく一部しか開花してません。一方でソービニョン・ブランはシャルドネの半分ほど開花した状態でした。メルローは今年まだ二年目ですので比較対象にできませんが、シャルドネとソービニョン・ブランの中間位かな?

そんなわけで、品種により開花時期が異なるのが実感できる時期です。

このあたりは、来年、再びご報告したいと思います。

チューブで慎重に

今回は僅かな量のサンプルなので、ポンプレスでチューブを使い液を泡立てぬようゆっくりと出していきます。その後、再び樽を満量にして酸化など進行しない手立てを取ります。

満量用のシャルドネは、樽版とは平行して別の版を用意してあります。つまり、樽以外に100l前後は用意する必要がありますね。

ところで、前回の樽は濡れていましたが、今回の記事の樽は(同一の日です)濡れていませんね?これは説明の関係から順番が逆になりました。ワインを出した後に、樽に湿度を与えるために濡らしたのです。

さて、手作業で少量用瓶に詰めました。ここでも酸化を極力防ぐためにできるだけ満量にしておきます。この後は冷暗な場所を選んで一時保管します。それにしても…昨年クロップしたシャルドネが澄み切った状態で熟成を続けてくれている姿を見て…感動しました。

これも指導して頂いている醸造所様が普段からきちんと管理してくださっているからこそです。こうして、またしてもオーナー様の作業を邪魔してしまいました!すみません!

ついに初号機が…いえ最初のサンプルが…

塩山にある最新鋭のワイナリー様に御指導を仰ぎ、昨年の秋より醸造に関して勉強させて(というよりオーナー様の仕事の邪魔をしていた)頂いております。

毎回、諸々のアドバイスを頂き、大変に感謝しております。

さて、上記のような指導の下、昨年秋に私の自園収穫のシャルドネ510㎏を原料とし、ブルゴーニュ樽(≒225l)で熟成を開始したロットがあります。その後、8か月熟成させ現在に至ります。

その初号ワイン(汎用人型決戦兵器ではない)のエキスのごく一部を樽から出すことになりました。僅かな量ですが、慎重に樽から出していきます。

開花直前です

フォトの中心部に注目してください。蕾が集まっている部分が見えますか?これがぶどうの花房です。

恐らく6月10日前後に開花が始まる房もあると思います。この時期の天候は重要で、雨が多いと収穫や品質に影響がでます。当面は天気予報から目が離せません。

作業内容

5月中旬から一気に速度を上げて伸び始めた新梢(今春芽生えた)に対して、状態を最適にする作業がなかなか進みません。

とういうのも、株は3,000本を超えているので、一株2分の作業時間としても相当な時間が必要です。ついつい集中力が途絶えがちになりますが、栽培上のメリットもあります。

一株づつ作業にあたるので、必然的に一株ごとの状態が見て取れます。葉や幹の状況を観察できるので、虫、菌病、雑草の状態が克明にわかります。

そんなわけで、疲れた~などなど言っている場合ではないのです(一応…)